Scratch プログラミング

Scratchをご存知ですか。

アメリカの大学で開発されたビジュアルによるプログラムです。

子どもでも容易く取り組め、楽しみながら様々なことを学ぶことができます。

また、これまで学んだことを再確認したり、こういうことだったのか、と気づけることもScratchの魅力だと思います。

例えば、1秒

日常では、時間の単位で一番小さく、1秒なんてあっという間だと思っていますが、いざゲームとして動かそうとすると、長~く感じられます。そこで、1より小さい数に設定する必要が出てきます。

計算ドリルでは、いつも機械的に小数点を10倍したり、10分の1にしたりしていますが、小数って、こういう時に使うものなのか、と気づき、普段の学習と結びつくと嬉しいと思います。

その2、数直線、座標、正負の数

数の線で表すとき、右に行くとふえる、左にいくとへる。

左は負の数がふえ、右は正の数がふえる。30は+30のことか!

X軸の左は-で、右は+、座標は数直線だ!

上にあがるとふえ、下におりるとさがるのがY軸だ!

ただ数字をあてはめてかいてたた関数のグラフと、スプライトの位置関係がピーンとつながったら、最高の気分ではないでしょうか。

 

 

 

 

パソコン入力

パソコンを触らせると、マウスの扱い方は手慣れている子も多く、格好いいのですが、キーの入力になると一本指打法など、そりゃちょっとというような打ち方をする子もいます。そんな時に探していて見つけたのがこのサイトです。

正しい指使いができるようになってほしいと、始めてみました。

因みに、これまでの私自身は全くの自己流です。

難しいのなんの!

ディスプレイだけを見て入力することができません…

どの指を使うべきかが示されます。

普段の指使いが適当なので、躊躇してしまいます。

スコアは驚くほど伸びません。

 

楽器でも、ずっと指の方ばかり見てしまう自分…

折角の機会です。子どもたちは、ホームポジションと正しい指使いをマスターしてください。大人になってから直すのは容易ではありません。

障壁

半年に一度の、CT検査と診察による経過観察に行ってきました。

寛解状態が8年を越えて9年目に入り、大病を患ったのがだんだん遠い昔に思えるようになってきました。

でもその時の苦しみや悲しみをはじめ、病気しなければ分からなかったことは今でも大切にしています。

言葉を発しようにも音声言語として出てこない体験や、たった5ミリほどの段差が何十センチもの高さに感じられる体験、すぐそこにある物を痛みと拘束で取ることができなかった経験は、五体満足で生まれてきた者としては衝撃的なことでした。

それらは、その後の私の人生に大きな影響を与えています。私の経験はICIDHの医療モデルに相当すると思いますが、ICD-10の社会モデルを考え、理解し、この教室を続けていくのに不可欠です。

いつもは沖縄本島へ足を運ぶと、リサイクルショップや古本屋で、知育教材や本をどっさり買いこんでくるのですが、今回は運動用具を購入してきました。

心身とも健康でいられるよう、職員も子どもと一緒に体を動かし、楽しみたいと思います。

学び方

本日、島内の小中学校で入学式が執り行なわれました。

入学や進級を前に、小6以上のお友達と映画「ビリギャル」を鑑賞しました。

この教室にも、様々な学び方をする仲間が集まっています。

わかること、学ぶことが楽しくなりそうだという、前向きな気持ちを少しでも高めたいと思い実施しました。

 

昨年4月にうるま市の伊計島に開校したドワンゴの通信制高校「N高等学校

坪田先生と提携して東大を目指す子たちも学んでいるそうです。

学校は違いますが、この寺子屋からも通信制高校に通い卒業を目指している子がいます。

この教室も個人塾から数えると6年目、県の指定事業に認可されて4年目を迎えます。

それぞれの教育的ニーズにもっともっと応えられるよう研鑽し、実践を積み重ねていきます。

 

筆箱

こちらの地域では、今週の金曜日から新学期が始まります。

学年初めの三日間は「黄金の三日間」と言われていて、どの先生もどの子も、新しい学年のスタートに希望を抱いて、「今年はやるぞ」という気概に満ちています。

この時期を大切にしてほしいです。一年がうまくいくかどうかがかかっているといって過言ではありません。

この春休みに、学用品を補充したり、買い替えたりしたことと思います。特に筆入れは毎日使う身近な文房具ですから、外も中も買い替えたり、足したりしたのではないでしょうか。

筆入れの中身はその子の気持ちの状態を映します。

新しい筆入れや鉛筆、ペンを眺めて、担任の先生は誰だろうかと希望に思いを馳せていると思います。

 

この時期に整えた筆入れの中が、ひと月、ふた月たっても続いているように、時折ゆっくり開いて眺めてみて、学年当初の気持ちを振り返り、維持していきたいものです。

 

バランスボールとバランスクッション

昨日は世界自閉症啓発デーでした。世界各地がブルーに染まり、様々な催し、取り組みが行われました。

そして日本では、今日から発達障害啓発週間です。シンプル・シモン、面白いですよ!

土曜日に、痛いところがあって整形外科にいきました。

最近は多くの病院で、クラークとよばれる人が、医師に代わってに診察前に患者に尋ねたり、診察中にカルテを打ち込んでいます。

そのクラークが、バランスボールに座ってPCを入力していました。

おっ、と思って見ていると、その下にはバランスクッションが…

二段重ねの合わせ技! 安定して座っています。

整形外科で実践しているので、効果やエビデンスも織り込み済みなのでしょう。興味深かったのですが、診察室で写真を撮らせてとは言えませんでした。

どの子にヒットするかなあ、教育的効果も見てみたい。

ちなみにドクターは、チェアーに座っていました。

ペレス先生の思い出

世界自閉症啓発デーを明日に控え、この本を読み返しています。

六甲アスペルガー研究所の所長が訳された本です。

本書には、歴史に名を遺す名だたる天才が名を連ねますが、私の一番のお気に入りはイマヌエル・カント

大聖堂の大時計と、そこの市民イヌマエル・カントとは、同じくらいの情熱と規則正しさでもって、自分の仕事を全うした。起床、コーヒーを飲むこと、執筆、講義、食事、散歩など、すべてが決められた時間になされ、近隣の人たちはカントがグレーのコートをまといスペイン製の杖を手に玄関を出てくると、正確に午後三時半であることをしっていた。…

ズボラな私には絶対真似のできない、素敵な生き方、憧れるなあ。

漫画の主人公でいうならば、柳沢教授のような方だったようですね。

そのカントの生き写しの様だった、大学の時に教わった哲学者 フランシスコ・ペレス先生が懐かしく思い出されます。

そんな先生でしたが、専門はカントや中世哲学でなく、古代哲学でプラトン、先生は、「ペレトン」と呼ばれるのを、何よりも喜んでいました。

ペレス先生も間違いなく天才でした。そして天才故、ユニークでした。

私と住んでいる駅が一緒だったので、ただ近くを歩くだけですが1時間の大学までの道をご一緒することがありました。

先生はいつも西武電車の同じ時刻の同じ車両で通われます。ぐうたらな私は日によって乗る電車も車両も違います。

歌舞伎町からアルタに渡る信号は、必ず人ごみの中を先陣切ってきちんと歩いていきます。

講義では、どんなに先生は熱弁をふるっていようとも、チャイムが鳴った瞬間、言葉の途中でもピタッと終えてくださいます。

ドクターXで、大門美知子が1秒くるわず仕事からあがる、あのような感じです。

古代哲学史の授業では、ペレス先生は絶対に学生一人ひとりを覚えている、出席に名前だけ書いてそおっと退出したりしたら、必ず落とされる、きちんと受けなさい、と上級生に念押しされました。

高校出たての私に古代哲学はとにかく難しく、当時は講義の内容もよくわかりませんでしたが、1年生でこの4単位を落とすと後がたいへんと、時には居眠りしながらも、ちゃんと出席しました。

そして期末の試験の日、いつもは前の方に座るのですが、自信がなく、真ん中より後ろに陣取りました。

学生の総数はというと、いつもの2倍、3倍…。入室してきた先生は、おやっという顔をされます。こりゃあ今日だけきた連中は落とされるな…私はそんなことを思ってました。

問題用紙が配られます。しかし、予想以上の出席数に用紙が足りません、私たちのところでゼロになりました。

学生「えぇーっ!」

「どうするんですか?」

先生「在るものは在る、ないものはない。」(古代哲学者パルメニデスの言葉)

前の方の学生たちから笑い声

私(笑い事じゃないだろ、あんたたちが突然来るから足りなくなったんだよ)(怒)

事務で印刷しているのでしょうか、5分、10分たっても試験用紙は届きません。

論述ですから、しっかり書かないと点数はもらえません、どうする…

隣の同級生「レポート用紙に書こうよ!」

私「ペレちゃんが受け付けるわけないだろ!」

隣の同級生「分かるもんか! とにかく書く!」

私は、これは徒労になりそうだと結局書かないでいました。15分ほどたって、ようやく届きました。隣も結局もう一度書き直しです。

ペレス先生が机間を回ります。手を挙げてたずねました。

私「先生、15分遅くはじまりました。終わりは〇〇分でよいですか?」

先生「いえ、〇〇分です。(元々の時刻を言う)」

私「でも、遅れて始めましたよ(必死)」

先生、両手の平を上にして困ったの外人独特のポーズ

私(だめだこりゃ、落ちる)(涙)

これは時間内に書きあげるしかありません。必死に古代哲学史を論じました。ペレス先生の大好きなプラトンを中心に!

数カ月後、古代哲学史はいちばんいい成績が届きました。そういうわけで、今では笑って話せます。

その後、年に一度教授と学生が集う日に、ご高齢の先生も学生と一緒にサッカーを楽しんでおられました。今は亡き先生の懐かしい思い出です。